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洞(うつろ)とは、室町時代後期から安土桃山時代にかけて、現在の東北及び関東地方の戦国大名に見られた形態で惣領である当主を中心に一族・家臣をまとめた擬似的要素のある族縁共同体のこと。他国の分国に相当し、「家中」と言い換えることも可能である。幕藩体制の確立に基づく近世大名への再編成の過程で消滅していったとされている。 == 概説 == これらの地域では1つの令制国において、伝統的な武士団から上昇してきた大名家が複数存在し、その領地関係も錯綜していた。そのような中で大名たちは一族・更に家臣や周辺の国人領主や地侍たちを従えながら、彼らに対して惣領としての優位性を主張し、また非血縁関係の家臣・国人領主たちに「一家」・「一門」などの称号を与えて自己の一族扱いをしてゆく事によって組織における指導的地位を確保しようとした。 こうした形態は結城氏や佐竹氏、宇都宮氏、小田氏などに見られ、これらの大名間の外交交渉の文書・書簡を見ても「当洞」・「○○洞中」などの表現が見られる(なお、西国でも似たような構造を有した毛利氏の文書中にも「洞」の語が登場するが、特異な例と考えられている)。逆に守護大名の段階において領国の一円支配を一応は完成させていた武田氏や今川氏、新興の外来勢力である北条氏(伊勢氏)・里見氏には見られない現象でもあった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「洞 (武家)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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